書評

「繊細さん」の本の書評

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本
武田友紀 (著)

を読みました。Kindleで本を探してたら、なんとなく自分のことのような感じがして手に取ってみました。というのも、自分はやけに人に気を使って疲れてしまうからです。

実際に読んでみたら新しい発見がいろいろあったので、今回は書評を書いていきます。

繊細でストレスを感じやすい人がラクに生きるための本

本書は「繊細な人」向けに書かれた本です。

そういう人はHSP(Highly Sensitive Person)という概念がベースになっているようです。
著者は自分自身もそうであるがゆえに、親しみを込めて「繊細さん」と表現しています。

調査によれば、繊細というものは「生まれ持った気質」の可能性が高いそうです。また、5人に1人の割合で存在することもわかっています。

本書は「鈍感力」とか「心を鍛える」という方向性とは全く逆のアプローチ。
「繊細な人は、むしろ自分の繊細な感性をとことん大切にすることでラクになり、元気に生きていける」と謳っています。

「繊細を無理に治すのではなく、大切にして共に生きていこう」という考え方がベースとなっています。むしろそれを長所として活かそうとも言っています。

繊細を活かすワザや力を抜く技術を紹介している

概要ですが、繊細の人が世の中を上手く渡り歩く技術を中心に書かれています。

そもそもどんな繊細があるのか?繊細にもいろいろな人がいます。

それぞれの繊細さんがとある状況に陥った時に、どういった対処をすれば良いのかが分かりやすく紹介されています。

対処の一部ですが、五感のうち鋭いものから対処すると効果的と書かれています。
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚と分けて考えるということです。

このような基礎的な話から入っていき、中盤終盤では人との付き合い方や、職場での立ち回り方のような具体的な手法が載っています。

読み終えての感想

いろいろな手法が書かれていて、目から鱗な内容も多かったです。

少し自分を語ると、僕は人のわずかな行動から「今あの人は何を考えているのか?」を考えてしまい、疲れることが良くあります。気にしなきゃいいレベルのどうでもいいことを気にしてしまいます。
大人数の集まりも苦手です。勝手に気を使って勝手に疲れます。帰ってきたらぐったりしてしまいます。

本書は「繊細とはそういうもの」とまず安心させてくれます。考えちゃうものは考えちゃうと。仕方ないと。そして「ならば物理的に遮断しよう」と書かれていたので、なんだかラクになりました。「あーそもそも見なきゃ良いのね」と。

今まで、こういう弱みは自分の心の弱さが原因だと思っていました。ですが、この本を読んでからは発想を変えて出来ないことは出来ないでいいと思えるようになりました。実際それで良いですしね。人には向き不向きがありますから。

まとめ

完璧な人間になろうと無理をするのをやめ、自分と向き合うきっかけをこの本はくれました。

とても良い本でした。

ありがとうございました。

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