書評

頭のいい説明は型で決まるの書評

こんにちは。まあです。

「東大院生が開発! 頭のいい説明は型で決まる」犬塚壮志著

という本を読みました。

この本は相手にわかってもらうための説明の考え方や具体的な型をまとめています。著者が元予備校の講師の方で、その時に体験したことを交えながら解説しているのでとても分かりやすい内容になっています。

それでは書評を書いていきます。

説明が相手にわかってもらえない人や上手くなりたい人のための本

タイトルからもわかる通り、著者が実践で学んだ「説明の方法」をまとめた内容になっています。

そのため、ターゲットは学校や仕事で相手に自分の説明がわかってもらえない人や、もっと説明が上手くなりたい人になります。ただ著者も言われてますが、説明スキルは万人に共通するスキルなので誰でも読んでおいて損はないです。

すべての人の説明スキルが上がれば仕事の回転率も高くなり、最終的に国が豊かになります。著者はそこまで見通して執筆しているので素晴らしいと思いました。

わかってもらう説明の理論や具体的な方法を解説している

本書では説明の理論や具体的な方法を解説しています

タイトルにある「型」ですが、著者自身がIKPOLET法(イクポレット法)という型を生み出していて、その手法の紹介がされています。この名称は7種類の型の最初のアルファベットを並べて1つの言葉にしたものです。例えば最初の「I」はInterest(興味をひく)といった感じです。この7種類の型を本書ではひとつずつ丁寧に解説しています。

型の内容は本書の大部分を占めますが、それを教える前にわかってもらう説明に必要な「たった1つのこと」を説いています。それは「理解の階段」を作ることです。

自分の説明相手には知識レベルの差があります。そのために、相手と同じレベルまで下がり、そこから段階を踏みながら自分のレベルまで一緒に上がっていくのです。本書は説明の基礎として「理解の階段」を作ることを大切にしています。

「理解の階段」のイメージですが、「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがありますよね?
この言葉は風が吹いたことと、桶屋が儲かることの間のステップが省略されています。知らない人が聞いたらまず理解できないですよね?この間のステップを刻んでいき、つながりを作ることが「理解の階段」をつくるということのイメージとなります。

読み終えての感想

僕は前職に説明が上手い先輩がいて、なんであんなに説明が上手いのかを分析したところ、前提知識を共有してから段階的に話していることを知り、そこから同じように説明をしていました。本書でも「理解の階段」をポイントとしているので、説明を段階的にすることはわかりやすくするためには必須なのだと思います。

ただ、相手に知識があまりないと説明の難易度が上がると感じていたのも事実です。この本にはその難易度を下げてくれる実用的なテクニックやフレーズが書かれているので、自分の中のモヤモヤしていた部分がなくなりました。そのくらい実用性がある内容でした。

また、説明方法として面白いと感じるものもいくつかありました。

例えば、一つの文に矛盾を入れたりして相手の興味を引きつけるテクニックは、純粋に面白いですし、説明する側も聴く側も楽しくなりそうな良いテクニックだと読んでて感心しました。

テクニックだけではなく、読み物としても面白い本だと僕は思います。

まとめ

自分の知らない説明方法が事細かく記載されていたので、純粋に読んでて面白かったです。もちろん実用性もかなりあります。

いろんな人に読んで欲しいですね!

特に「なんでわからないんだ!」と相手にキレちゃう人はこの本を読めば幸せになれると思います。


説明は万人に共通するスキル

その通りです。

全世界の人がターゲットになり得ますが、確かにすべての人の説明力が上がれば世界の生産性も高まりますね。その発想はなかったです。

説明のちからってすげー。とてもためになりました。

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