モノリスソフトが開発し、2022年7月29日に発売したゼノブレイド3をクリアしたのでレビューを書いていきます。一応前作、前前作もプレイ済みなので、それを踏まえてのレビューになります。もちろん物語の核心についてのネタバレは含みませんが、公式動画で触れていることには触れていきます。
ラスボスまでのクリア時間は110時間でしたが、サブクエストをある程度無視すれば70時間程でクリアできると思います。過去作と比べるとボリュームは圧倒的に多いです。長くプレイしたい人にはオススメです。
紹介映像 ↓
まずは軽くまとめておきます。
良かった点【シリーズを通しても圧倒的なボリューム】
・メインストーリーと各キャラのストーリーが充実している
・フィールドが圧倒的に広い
・戦闘で多くのクラス(アタッカー、ディフェンダー、ヒーラー等)がプレイできる
長所から生まれた短所【やれることを多くした結果、把握しづらい箇所が増えた】
・メニューのUIが分かりづらい
・人数が多いので戦闘状況が把握しにくい
・お金を貰えるけど全然使わない
孤立から始まり世界の真相を解明していくストーリー
今作はケヴェスとアグヌスという二つの軍が戦争をしている世界で主人公達3人はケヴェスという軍に所属しています。
そんな中、とある任務で敵軍のメンバー3人と戦うことになり、その戦闘中、謎の巨大生物が介入して両軍を蹂躙しようとします。
そこでヴァンダムという中立の人物が持っていた装置により、主人公と敵軍のメンバーが融合して巨大化し、新しい力に目覚めます。
これにより謎の生物を退けますが、主人公達と敵軍達は両軍から何故か反逆者とみなされて孤立してしまいます。
行き場をなくした彼らはヴァンダムのシティーに行けという言葉を信じ、敵同士から仲間として協力してシティーを目指す長い旅に出ることになります。
今までのシリーズとは異なり、自分達以外全員敵という新しい視点で物語が進んで行き、協力者や新たな敵と出会ったりして感情が揺さぶられる展開になっています。
果たして主人公達はシティーで何を目にするのか?
そして彼らはなぜ融合することが出来たのか?
自分たちのいる世界がどういう風に作られているのかを解明していく展開はシリーズを通して同じですね。
今回も面白いです。
ちなみに前シリーズの知識は必要ないですが、知ってると感動する場面や、考察したくなる展開にはなってます。なので個人的には過去作をプレイしてから今作をプレイして欲しいですが、一発目でも全然問題ありません。
シリーズ集大成のバトルシステム
戦闘の根本部分はコマンドとアクションを合せたバトル形式で、シリーズを通して同じです。
新しくなった点は
- 操作キャラを常に入れ替えることが出来る
- アーツを融合して使用出来る
- インタリンク(融合)してパワーアップ出来る
- ゲストヒーローを一人加入させることが出来る
といったところですね。
今までのシリーズで出来なかった所を補う要素と、新要素が追加され、戦闘に幅と奥行きが生まれました。
個人的にはキャラ入れ替えと、インタリンクが良かったですね。
ゼノブレイド2の時はキャラが沢山いても基本的には戦闘中に同じキャラしか使えなかったので、戦闘毎に試す必要がありましたが、今回はすぐに変えれるのでコンボを繋げやすくなってます。
使いこなせれば戦闘がスムーズになってストレスなくプレイ出来ます。
ゲスト含めシリーズ最大の7人で戦闘することになるので、そこを手軽に出来るようにしたのは素晴らしいですね。
ちなみにユニークモンスターを倒した時の演出も力が入ってました。
そして、なんといっても今作の醍醐味であるインタリンクが良いんです!
それになるためにゲージを溜める必要はありますが、なってしまえば火力が出せますし、ダメージも受けないので一気に畳み掛けることが出来て爽快です。
バトルにはシリーズ恒例のチェインアタックもあります。
ゲストヒーローによって達成時のボーナスが変わるので色々な組み合わせが試せて楽しいです。
また、クラスに関しては基本クラス(アタッカー、ディフェンダー、ヒーラー)に種類(バフ型、バランス型等)を組み合わせた役割を選ぶことになりますが、全てそれらをカスタマイズするヒーローもいます。前作のハナのようなヒーローですね。以外とクセが強いのでハマる人にはハマるかもしれません。
それと、前作はガチャでキャラを増やせる仕組みがありましたが、これをなくしたのも良かったです。ガチャの場合どうしてもハズレのモブキャラは使わなくなるのですが、今回は全てユニークキャラなので、一人ひとりにストーリークエストが作られていて無駄がなくなっていました。キャラに思い入れも湧くので良かったです。
シリーズ最大規模のフィールド
シリーズ恒例ですが、フィールドがめっちゃ広いです。
開発者曰く、ゼノブレイド2の5倍あるらしいです。途中で海のフィールドを船に乗って探索できるようになるのですが、圧倒的に広すぎてむしろ探索を諦めるレベルでした。
広いと言うとサクサク進めたい層には拒否反応が出るかと思いますが、メインストーリーを進めるだけなら全部回る必要はありませんし、ナビゲーション機能があるため、それをセットしておけば迷わずに次の目的地まで行くことが出来ます。
また、レベル10くらいのモンスターだらけのフィールドで探索してたら、急にレベル80くらいのモンスターがやってくるスリルは今作でも味わえます。ラスボスを倒したら戻ってきてソイツを倒すのが、個人的には好きだったりします。
出来ることが増えたことによる短所
ボリュームがあるにこしたことはありません。だから色々楽しめるのですが、それによって分かりづらくなった部分もちらほら見受けられました。挙げるとすれば、戦闘、UI、システムですね。
戦闘は最大7人いるので、敵が小さめの場合だとどこに敵がいるのか分からなくなる場面が何度かありました。戦闘中はエフェクトが沢山でるので、マジで敵が隠れるんですよね。味方の位置も把握しきれなくなります。なので、メイン画面を見ずにUIだけ見て把握するという事態が発生しました。
UIは主にメニュー画面の操作に慣れるまでが長かったです。よくキャラのクラスを入れ替えるために詳細を見たりするのですが、どのボタンで見て消すのかをLRどちらのボタンを使えば良いのかで迷いました。各ボタンに機能が張り巡らされているので親切な反面、探すまで苦労しました。
あとシステムですが、「これいつ使うの?」という物がいくつかありました。お金とかがそうですね。基本的にショップでアイテムを買うことに使うのですが、だいたいアイテムは敵がドロップするのでそれで足りるんですよね。だからどんどん余りました。余るといえばノポンコインやエーテルもそうですが、これら強化素材は強化アイテムの量に対して多すぎるので、最終的に手持ちを超過して自動売却されてました。強化アイテムはユニークモンスターのような強敵を相手にすればなんとなく効果を実感できますが、キャラが7人もいる中でアイテムを強化したところで、あんまり戦闘に役立ってるか分からず、付ける意味を感じないんですよね。
全体的にボリュームが長所として反映されていますが、そのために短所になった部分もあるので、その辺りのバランスさえとれればもっと良くなりそうですね。
まとめ【ゼノブレイド3はシリーズ最高傑作】
今作はゼノブレイドシリーズ最高傑作ですね。
誰もが感じると思いますが、本当に圧倒的なボリュームです。
正直ゼノブレイド2と同じくらいだと思ってましたが、多すぎてやりこみ要素まで終わらずに途中でレビューすることになりました。
ここまで読んでくれた人にお願いですが、時間があるのであればプレイしてみてください。時間を注ぐ価値は絶対にあります。
最近は倍速視聴が流行っていてタイパという言葉も生まれていますが、それに慣れた人は今作をじっくりとやりこんでみて欲しいです。ストーリーが素晴らしく、命について考えさせられ、中盤とラストで泣きそうになりました。ラストシーンが良すぎて、一生忘れないと思います。
本当に名作でした。ありがとうございました。